ベルトクリーナの役割

ベルトクリーナーの役割

ベルトクリーナーの役割はベルトコンベアで使用されるベルト表面にこびりついた搬送材料を硬質の刃で掻き落とす機能です。ベルトコンベアで搬送される材料はいろいろあり、ベルトと搬送材料の付着状態は搬送材料の性状によって大きく変わります。例えば同じ石灰でも、粉状、塊状、砂粒状、さらに乾燥状態かあるいは含水状態かにより搔き取り性能は極端に変化します。ベルトクリーナーはこのような搬送材料の物理的な状態を考慮して選択する必要があります。

ベルトクリーナーの効果

  • ベルトに付着した付着物を除去して戻り側ベルトの下部に搬送材料が堆積しないようにする。
  • 山状に堆積した付着物を人力やショベルカーで片付けるための労務費を削減する。
  • ベルト下に堆積した搬送材料が他の搬送物と混在しないようにする。
  • 付着物を放置すると風による飛散や雨水による流出などで周辺環境に悪影響を及ぼす。
  • 付着物がコンベアの機械品に付着することによる錆や回転不良などの機械トラブルをなくす。

理想的な取付け場所


ベルトクリーナーで搔き付着物はベルト下に堆積していきます。この堆積物を処理するのにたいへんな手間が掛かります。この堆積物の片付けには通常人力によるスコップ作業やショベルカーなどが使用されます。いずれにしても人件費などに膨大なコストが必要です。

付着物を確実に除去するためには、一般的にベルトクリーナーをコンベヤベルト表面に強く押し付ける方法が効果的とされています。しかし、ベルトには繋ぎ目や凹凸が存在するため、過度な押付け力はベルトを損傷する原因となります。

理想的には、クリーナーがベルト表面に対して均一に接触し、最小限の押付け力で効率的に付着物を除去することが望まれます。その実現のためには、掻き取り刃の幅を可能な限り細くし、ベルトの凹凸に柔軟に追従できる構造にして過度に強く押付けないことが重要です。ベルトと掻き取り刃の隙間を潰すためにベルトを変形させようとして無理にクリーナーをベルトに押付けるのはベルトとクリーナーの両方を傷めることになります。

この点において、掻き取り刃がそれぞれ独立して動く機構を備えることにより、ベルト表面の微細な凹凸にも対応可能となります。従来、このような構造のベルトクリーナーの開発は困難とされてきましたが、「マフレンベルトクリーナー」は掻き取り刃の幅を極限まで抑えた15mmとすることで、狭い範囲の凹凸にも高い追従性を実現しました。

さらに、掻き取り刃の厚みを3mmとすることで付着物への食い込み性能を向上させ、最適な押付け力によりベルトへの過度な接触を防止しています。これにより、ベルト表面の摩耗や損傷を最小限に抑え、コンタミネーション(異物混入)のリスクを大幅に低減します。特に食品業界例えば砂糖、塩、お茶の葉などの搬送ラインにおいては、製品への異物混入を防ぐ上で大きなメリットとなります。

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