ベルトは柔軟体であり、張力差や摩擦差に敏感です。
「片荷・ローラ不良・スリップ・摩擦不均衡」といった外力が作用すると、ベルトの片側に偏った張力が生じ、蛇行が発生します。
ドライブプーリにクラウンをつける理由
ドライブプーリにクラウンを設けたクラウンロールの蛇行防止の原理
ドライブプーリの中央部の径を大きくすることで、平ベルトは「プーリ中央部の直径の大きな側」に寄っていく性質があります。
回転時にはベルトの張力分布が中央へ導かれるため、蛇行が自動修正されます。
下図のようにベルトはヘッドプーリから青い矢印の引張り力を受けます。青い矢印で表される力(ベクトル力)ベルトに直角の方向と水平の方向に分解するとベルトに水平力が表されます。この水平力によりベルトはプーリの中央部に引っ張られますのでベルトの蛇行が修正されます。
従いましてヘッドプーリは中央部の径が大きくなるように形状を整えるのが一般的です。
ゴムラギングや肉盛りの役割
①ゴムラギング:摩擦係数を上げ、スリップを防止すると同時にクラウン形状を付与することができます。
②硬化肉盛り:耐摩耗性を確保しつつクラウン形状を長期間保持できます。

実務上の留意点
ベルト張力と荷重条件の考慮
平ベルトが長距離・大容量になるほど外乱が増えるため、クラウン効果に加え、トラッキングローラやスナッブローラを組合せることが多い。ベルトは搬送途中で様々な外力を受けます。例えば、①材料がベルトの中央部に均等に積載されていない片荷、②キャリアローラのベアリング破損による回転不良、③雨による部分的なスリップ、④シュート詰りによる摩擦による片寄りなどの外力で蛇行し搬送材料が機側にこぼれてしまいます。このような蛇行を食い止めるよりどころになるのがドライブプーリの蛇行防止対策です。
クラウン量(高さ差)の適正化
過大なクラウンは平ベルトの中央部摩耗を早め、逆に過小だと蛇行修正効果が弱い。
一般的には、プーリ径の 0.2~0.5% 程度のクラウンが目安とされています。
テールプーリやキャリアローラとの組合せ
ドライブプーリだけでなく、テールプーリやガイドローラでの補助調整も必要。
ドライブプーリの蛇行防止対策はドライブプーリのフラット面を中央部が高くなるようにクラウンをつけることです。一般的にはクラウンロールといいます。その方法は、①ドライブプーリの表面に中央部が高くなるようにゴムをラギングすること、あるいは、②中央部が高くなるように硬化肉盛りなどを施すことです。ドライブプーリの中央部を高くすることにより蛇行していたベルトはドライブプーリの中央部に寄っていきますので自動的に蛇行が修正されます。
クラウンのあるドライブプーリのベルトクリーナーについて
ドライブロールにクラウンがあるとベルトクリーナーでの掻き取りが難しくなりますがマフレンベルトクリーナーは掻き板が小分割タイプですのでクラウンのついたドライブロールにフィットします。


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