ベルトクリーナーの使用目的
ベルトクリーナーは、ベルトコンベアで材料を搬送したあとにベルト表面にこびり付いた搬送材を掻き落としてベルト下に堆積しないようにするための装置です。ベルトクリーナーをドライブロールの直下に取付けてそのままホッパーで捕集することで付着した搬送材を効率的に捕集することができます。掻き落とした付着物を再度人の手で片付ける手間が不要です。ベルトクリーナーはドライブロールの直下に設置するのが最も効果的です。


ベルトクリーナーの種類
ベルトクリーナーはベルトの戻り側の付着物を掻き落とすのが主な機能です。そのため板状のスクレーパ式クリーナーが主流です。クリーナーの寿命を延ばすためにスクレーパーの先端部に超硬チップを取付けて摩耗防止したり、スクレーパ自体を可撓性のあるゴム板にして衝撃を緩和したりする構造が採用されています。ベルトクリーナーは、ゴム板や超硬チップの種類、あるいはこれらの幅や厚みにバリエーションを持たせることができるので搬送材の特質(例えば、粉状、粒状、泥状、塊状、粘土状など)に合わせた無数の種類が考えられます。これは製造メーカーのノウハウや経験によって決定されるものであります。この材料搬送には絶対このベルトクリーナーでなければならないというような決定的なものは存在しません。様々なタイプを試行錯誤しながら探求する必要があります。
掻き取り状況の把握
掻き取り刃の摩耗やウレタンバーの曲がり癖で搔き取り性能は徐々に低下してきます。搔き取り性能を復活させるには、コンベア修理タイミングに合わせて掻き取り刃を上昇させるひつようがあります。マフレンベルトクリーナーは元々ベルト表面に精密に当接していますので0.5~1.0mm程度上昇させるだけで十分です。掻き取り刃を上昇させすぎるとウレタンバーの反力が強くなりすぎて掻き取り刃の寿命が短くなります。

掻き取り刃の押付け力はウレタンの弾力で自動的に維持
■ コンベアベルトの動き
- 上下方向の動き:
- ドライブプーリに強いテンションがかかっており、基本的には動きが抑制されている。
- ただし、プーリの軸が曲がっていると上下動が発生する。
- ベルトの摩耗によって表面に凹凸ができると、振動が発生することもある。
- スラスト方向(左右方向)の動き:
- 構造的に完全な拘束は難しい。
- ベルトは微小な横方向の動きを繰り返している。
■ ベルトクリーナへの影響
- 上下・左右の微振動を常に受け続ける。
- ベルトとクリーナの接触は完全に一定とはならず、「ついたり離れたり」を繰り返す。
- 剛性が高すぎるベルトクリーナでは、振動に追従できず掻き取り残しが発生する。
■ マフレンベルトクリーナの特徴
- 掻き取り刃は15mm。
- 柔軟なウレタンバーの先端に刃を取付。
- ベルトが上下動する際に、ウレタンバーが「伸びたり曲がったり」して常に追従。この柔軟性により、ベルトとの接触を維持 → 掻き取り残しが少なくなる。
まとめ
ベルトは常に上下・左右に微細な動きをしており、これによりベルトクリーナも絶えず影響を受けます。マフレンのベルトクリーナは、柔軟性の高いウレタンバーと15mmの掻き取り刃を組み合わせ、これらの動きにスムーズに追従。だから掻き残しが少なく、安定した清掃性能を発揮します。

マフレンクリーナーの適用例
食品関係・・・ お茶の葉、砂糖、塩など
・ベルトにべっとり張り付いたお茶の葉を極薄の超硬チップが搔き取ります。
・高温で粘着性のある砂糖を超硬チップで搔き取ります。
・粒状の塩の塊と潮解して高粘性の塩を搔き取ります。
木片類・・・木屑、おがくずなど
ガラス・陶器類・・・
ゴム類
石灰・スライム状石灰・セメント
石灰粉、石灰スラリー、石灰石などに有効
鉄鉱石・石炭・コークス・焼結鉱
産業廃棄物
アスファルト・タール
・高粘性のタールに極薄チップが食い込んでごっそり搔き取ります。