コンベアベルトを長期にわたり使用していると摩耗や金物などの差し込みで穴が開いてしまう場合があります。経年摩耗による穴あきは摩耗予測が可能ですので現場では帆布の露出具合をみてベルト交換の目安にしています。一番摩耗する部分はベルトの中央部です。中央部に穴が開いた場合は応急処置として部分的にゴム板を張り付けます。これをパチ当てといいます。パチ当て部はパチ当てゴムの厚みだけ飛び出していますのでベルトクリーナーを一時的に外さないとクリーナーがパチ当てゴムを剥離させてしまいます。マフレンのクリーナーはクリーナー自身がパチ当てに衝突した際に瞬時に撓んでくれますのでパチ当て部を損傷することがありませんので従来と全く変わることなくクリーナをそのまま使用できます。ベルトにパチ当て部を形成したから仕方なくクリーナーを取り外す必要はありません。
穴あき点検方法
穴あき点検は基本的にベルト停止中に目視観察で発見します。操業中は積載物を搬送後の帰りベルトを目視観察します。穴あき点検のための監視カメラを設置して運転室で常時観察するのが標準的なやり方ではないでしょうか。マフレンの検知棒は穴あきの発見にも有効な手段です。
穴あき検知手順
帰りベルトの下に振動検知器を取付けます。振動検知器は複数取付けると検出精度が向上しますが1本でも振動の変化は検出できます。ベルトに穴が開くと穴の周辺の形状が不均一な引張り力を受けてベルトが変形するからです。振動計が穴から外れていてもベルトの変形を検知できますので、正常な場合の振動と穴の開いた状態の振動は変化します。振動の変化レベルに閾値を設けて正常な場合と逸脱した状況を把握できますので両者を比較することにより穴あきを検知できます。

穴あき検知手段の効果

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