コンベアベルトの耐摩耗対策

コンベアはベルトに大量の搬送材料を積載して運搬することができます。搬送材料はベルトの中継地点でホッパーやシュートを経由して他のベルトに積み替えられます。このとき搬送材料はホッパーやシュートのライナー面に衝突したり摺動したりするためこれらを激しく摩耗させます。ホッパーやシュートのライナーは通常ハイクロム鋳鋼やハイクロム鋳鉄などの摩耗に強い金属をライニングしますが長期間の使用するにつれ徐々に摩耗して最終的に穴があいたり取付部が摩耗してライナーが脱落する場合が発生します。ライナーが脱落した場合は搬送材料に混在しますので搬送材料中にコンベアの正常運転を脅かす異物を取り込むことになります。脱落ライナーがそのまま搬送されますとベルトを折損したり機械的なロック現象をおこす危険性があります。そのためライナーの定期的な点検は不可欠であり、ライナーが基準以上に摩耗した場合は計画的な取り替えが必要です。またライナーが脱落している場合はコンベアベルトを停止して全体的な点検をする必要があります。

ハイブリッド鋳鋼からなるライナ

サーメットやタングステンカーバイトのバイトチップの破片をハイクロム鋳鉄と鋳込んでハイブリッド鋳鋼を製作する。ハイクロム鋳鋼の硬度はHS50程度であるがサーメットや超硬はHS90程度を確保できるので格段に耐摩耗性能が向上する。

ホッパーライナーの取付け場所の例

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