一般的に、掻き取り効果を追求するなら超硬チップは薄刃の方が有利です。
薄い掻き取り刃のメリット
- ベルト表面への接触圧力が高くなる
- 付着物に食い込みやすい
- 水分を含んだ粘着物もチップが食い込むので削り取るように除去できる
- 掻き取り性能が高い
- 微細な付着物も除去しやすい
- 低い押付力でも付着物にチップが食い込みやすいので掻き取り効果が出やすい
薄刃のデメリット
- エッジが欠けやすい→チップの配列に工夫が必要
- 異物(鉄片など)衝突時に損傷しやすい→チップの支持方法に工夫が必要
- 摩耗が進むと性能低下が大きい→チップが薄いので性能低下の影響は小さい
- ベルトの継手部への衝撃が大きい→チップの支持方法に工夫が必要
厚刃のデメリット・・・・・掻き取り刃としてはデメリットになる
- 耐久性が高い
- 欠損しにくい
- 押付力の変動に強い
- 接触面積が増えて接触圧力が低下する
- 微細な付着物が残りやすい
ベルトを傷付けないための構造的な工夫
- 薄刃の超硬チップは支持方法に工夫が必要
- チップ保持部に弾性体を設ける
- 適正な逃げ角・すくい角を与える
- ベルトに追従できる構造にする
ベルトクリーナーの性能は「チップの厚み」<「刃先角度」<「押付力制御」<「ベルトへの追従性」
の順で影響が大きい場合が多いです。
ベルトクリーナーの寿命(適正交換時期)は
→ 掻き取り刃によって決まる
掻き取り刃は耐摩耗性に優れた超硬チップがが最適です。
超硬チップを弾力性のあるウレタンバーの先端にとりつけることで、付着物やベルト疵の凹凸をによる衝撃を緩和できます。
超硬チップはベルトに若干傾いて接触しますのでベルトに食い込んでベルトを損傷させることはありません。
超硬チップの刃は薄い方が付着物への食込みが良いので搔き取り状況が良好です。



掻き取り刃とベルトの高さ調整方法

掻き取り刃の詳細図

マフレンクリーナーの代表名称

クラウンのあるドライブロールに取り付けた場合

ベルトクリーナーの掻き取り刃(ブレード)の交換タイミングは、単純な使用期間ではなく、掻き取り性能と刃の摩耗量で判断するのが基本です。
主な交換基準
1. 掻き取り残しが増えたとき
最も重要な判断基準
- ベルトへの付着物が増加した
- リターン側への落鉱が増えた
- ベルト下面やプーリーへの付着が目立つ
このような状態になれば、刃の摩耗が進んでいる可能性があります。
2. 刃の摩耗限界線に達したとき
- 超硬チップの場合:チップ高さが初期の約50%以下
- ウレタン刃の場合:摩耗限界線到達
メーカー指定の限界寸法になれば交換します。
3. 調整代がなくなったとき
押圧調整式では、
- スプリングを最大まで締めても接触圧が確保できない
- 張力調整ボルトの余裕がなくなった
場合は交換時期です。
4. 刃先が欠けたとき
特に超硬チップでは、
- チップの欠損
- 異常摩耗
- 段摩耗
が発生すると掻き取り性能が急激に低下します。
点検周期の目安
| 点検項目 | 推奨周期 |
|---|---|
| 目視点検 | 毎日 |
| 摩耗量測定 | 月1回 |
| 押圧力確認 | 月1回 |
| 詳細点検 | 3~6か月 |
製鉄所・セメント工場などの厳しい条件では
- 鉄鉱石
- 石灰石
- 焼結鉱
- 石炭
などの摩耗性の高い搬送物では、超硬チップを使用しても摩耗が進みます。
そのため、
「刃がどれだけ減ったか」よりも、
「掻き取り率が維持できているか」
を交換判断の基準にするのが合理的です。
理想的には、掻き取り率が90%程度を下回り始めた段階で交換を検討すると、ベルトや設備の汚損を最小限に抑えられます。


コメント