食品用コンベアベルトのクリーナーは、一般の鉱石・石炭用とは違い、**「異物混入防止」「衛生性」「ベルトを傷めないこと」「洗浄しやすさ」**が特に重要です。
食品用コンベアベルトクリーナーの主な問題点
| 問題点 | 具体的な内容 | 起こりやすいトラブル |
|---|---|---|
| ① 異物混入 | クリーナーの樹脂・ゴム・金属片などが摩耗して混入 | 異物混入事故 |
| ② 食品残渣の滞留 | 刃の取付部や隙間に食品が入り込む | カビ・細菌繁殖 |
| ③ 洗浄しにくい | 複雑な構造だと洗浄水が届かない | 衛生管理が困難 |
| ④ クリーナー自身の汚染 | 食品や油脂がクリーナー表面に付着 | 二次汚染 |
| ⑤ ベルト損傷 | 線圧が高すぎたり、刃が引っ掛かったりする | ベルト傷・寿命低下 |
| ⑥ 掻き取り性能の低下 | 食品の種類によって付着状態が大きく変わる | キャリーオーバー増加 |
| ⑦ 水・洗剤への耐久性 | 洗浄・殺菌を繰り返す | 腐食・劣化 |
| ⑧ 追従性 | ベルトの振れや継ぎ目にクリーナーが追従できない | 掻き残し・局部摩耗 |
| ⑨ 摩耗粉 | 刃材が摩耗して微細な粉が発生 | 食品への混入リスク |
| ⑩ メンテナンス性 | 刃の交換・調整に時間がかかる | 清掃時間・停止時間増加 |
上記問題点の解決策
1)異物混入
マフレンクリーナーの掻き取り刃は超硬です。既存のベルトクリーナーで最大の硬さを有しております。超硬は食品のような柔らかい材料では破損や欠損をすることは皆無です。食品の分野では最強の材質です。
2)食品残渣の滞留
マフレンクリーナーでは隣り合う掻き取り刃は精密に接触しておりますので食品残渣が入り込む隙間ありません。
3)洗浄しにくい
ベルト直下の残渣は高圧水で洗浄できます。
4)クリーナー自身の汚染
ベルト直下の残渣は高圧水で洗浄できます。
5)ベルト損傷
マフレンベルトクリーナーの掻き取り刃はベルト進行方向に若干倒れています。しかも超硬チップは弾性体のウレタンバーで支えられていますのでベルトの突起物を瞬時に回避できます。

(図1)掻き取り中のベルトクリーナー
6)掻き取り性能の低下
超硬チップはベルト表面にこびり付いた食品材料に食い込むので、超硬の硬い刃で残留付着物を割りながら掻き取ります。
7)水・洗剤への耐久性
超硬チップとウレタンは水、温水、洗剤などに耐性があります。
8)追従性
マフレンベルトクリーナーは付着物や疵などのベルトの部分的な突起やベルト繋ぎ部分の捲れなどを瞬時に回避する機能を持っており、ベルトやクリーナーを傷めることはありません。
9)摩耗粉
マフレンベルトクリーナーの掻き取り刃は超硬ですので食品搬送で摩耗することはなく摩耗粉が食品に混在することはありません。
10) メンテナンス性
マフレンベルトクリーナーの掻き取り調整は機側からボルトを押上げることで簡単にできます。防護壁などを設置することで安全に作業可能です。

(図2)ベルトクリーナーの高さ調整作業
食品クリーナーで留意すべき構造
食品残渣を溜めない
↓
洗浄しやすい
↓
異物を発生させない
↓
ベルトに過大な力を掛けない
↓
安定して接触する
という設計が重要になります。
超硬チップを食品用に応用する場合も、超硬だから長寿命というだけではなく、
「超硬チップ+安定接触+適正線圧+追従機構」
として考える必要があります。
食品用で特に注意したい設計ポイント
① デッドスペースを極力なくす
食品が入り込む隙間・段差・ボルト周辺を減らす。
② 洗浄できる構造にする
分解しなくても洗浄水が届く、または容易に分解できる構造にする。
③ 摩耗・欠損による異物混入を防ぐ
刃材だけでなく、刃を固定する部品まで含めて異物発生を管理する。
④ 低線圧で確実に接触させる
強く押し付けるのではなく、適正な線圧で残渣を除去するのが正しいやり方です。
食品専用コンベアベルトのクリーナーは極力押付け力を小さくして、ベルトの摩耗粉が搬送材料に混在しないような注意が必要です。
⑤ ベルト継手への追従性を確保する
ベルト継ぎ目を通過するときに、掻き取り刃が引っ掛かったり欠けたりしないことが重要です。
マフレンベルトクリーナーはベルトの突起物が掻き取り刃に衝突すると瞬時に撓んで突起物を回避できます。クリーナーやベルトの損傷を未然に防ぐことができます。

特に重要な5つ
食品工場では、単純な「長寿命化」だけではなく、次の5つを同時に考えることが重要です。
① 異物を出さない
↓
② 食品を溜めない
↓
③ 洗浄しやすい
↓
④ ベルトを傷めない
↓
⑤ 安定して掻き取る
この5つを満たすことで、食品用クリーナーとしての価値が大きくなります。
製品開発の方向性
特に面白いのは、一般的な「ゴム・ウレタン製の一体型スクレーパー」から、
「小分割チップ+適正線圧+追従機構」
へ発想を変えることです。
例えば、
15mm程度の小分割チップ
+
個々のチップが独立して追従
+
低く安定した線圧
+
洗浄しやすいホルダー
とすれば、ベルトの微小な凹凸や蛇行にも追従しやすくなります。
さらに超硬を使う場合は、**「超硬だから強く押し付ける」のではなく、「超硬だから低い線圧でも長期間安定して使える」**という設計思想が重要です。
これは食品用ベルトクリーナーの差別化ポイントとして、かなり使いやすい考え方です。


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